オーストラリアでの留学経験があった私は、英語を生かす仕事がしたいと考え、コンシェルジュとして前職のラグジュアリーホテルに入社しました。そのときはコンシェルジュとして働くのが初めてだったのですが、代金をいただくことが目的ではなく、純粋にお客さまにサービスを提供できることが楽しくて、私にとっての天職だと思いました。お客さまから私のサービスにグッドコメントをいただけたり、「また来るね」と言っていただける以上に嬉しいことはありませんでした。
前職のホテルには約５年勤務し、コンシェルジュとしてもっと上を目指したいと考えていたところ、クロスホテル京都の開業にあたってチーフコンシェルジュとしてのオファーをいただきました。チーフコンシェルジュとしてイチから理想のチームを作っていけることに加え、カジュアルラグジュアリーというクロスホテルのコンセプトにも共感し、クロスホテル京都への転職を決意しました。
チームをイチから立ち上げ、お客さまにご満足いただけるコンシェルジュサービスを確立するにあたり、私が最初に取り組んだことは「京都を知る」ということでした。お客さまにレストランや観光案内などのサービスを提供するためには、まずは現地のつながりを作ることが大切です。歴史を重んじる京都で新参者の私たちを信頼していただくのは容易ではありませんでしたが、私は前職時代のつながりや日本コンシェルジュ協会のネットワークなどを総動員しながら、「朝倉さんから頼まれたら仕方ない！」と言っていただけるような関係性を作っていきました。
私たちのチームでは、お客さまが本当に求めているものを丁寧に引き出すことを大切にしながら、サービスの品質を高め続けています。開業時点でコンシェルジュ経験があるメンバーは少なかったものの、「最高のサービスを提供したい」、「お客さまに京都を楽しんでほしい」という想いが強いメンバーたちが集まってくれている、私の自慢のチームです。
クロスホテル京都は外国人のお客さまが多く、カジュアルラグジュアリーとはいえ、「高いお金を払ってでも、京都で素晴らしい体験がしたい」と考えるお客さまが多く訪れます。
開業の数ヶ月前、外国にお住まいの障害を抱えたお客さまからご宿泊のお問い合わせをいただきました。そのときはまだ開業に向けてホテルやサービスを作り上げている段階であり、コンシェルジュチームとしても手探りのことが多々あったのですが、私は客室のレイアウトの変更や車椅子で入れるレストランの手配などに奔走しました。その結果、ご滞在中はとても喜んでいただき、「一生の思い出に残る京都の旅ができました」という嬉しいお手紙とメールまでいただけました。
ラグジュアリーホテルでなくともラグジュアリーサービスを提供できるということを多くの人に知ってもらい、「クロスホテルといえばコンシェルジュサービス」と言われるように、サービスのさらなる品質向上を目指していきたいと思います。
出社、当日のお客さまの確認、メールチェック、引継ぎ事項などの確認。
朝会に出席し、各部署のマネージャーとの情報共有を行う。
チェックアウトのロビーコントロール、コンシェルジュ業務のロビーヘルプやメール返信などを行う。
現場のブリーフィングに参加し、早番から遅番および各部署の情報共有を行う。
休憩。
チェックインのロビーコントロール、コンシェルジュ業務のヘルプ、ゲストへのウェルカムカード作成、お客さまのケアなど。
ミーティングやデスクワークを終えて退社
「今までのホテルの枠を超えた新しいホテルを創造する」というビジョンを掲げて2018年9月に開業したクロスホテル京都。京都の名だたる観光地へのアクセスに優れた京都・河原町三条に位置し、グルメやショッピングにも便利なロケーションです。
高校卒業後にオーストラリアのシドニーに留学。空港の観光案内所で勤務後、大阪のラグジュアリーホテルに転職。コンシェルジュとして約5年勤務した後、2018年5月にチーフコンシェルジュとしてクロスホテル京都に入社する。
「表に出れば全員舞台の上」、昔の上司に言われた言葉です。経験に関わらず、一歩ロビーに出たら誰でも舞台の上に立ったのと同じです。クロスホテル京都では皆が同じ方向を見て頑張っていますが、まだまだ改善すべきこともたくさんあります。これから入社してくれる仲間と一緒にもっと良いホテルにしていきたいと思います。
